運動会が終わり秋が深まりました。駐車場脇の萩の花が今年初めて小花をつけました。庭の楓も秋色。枝を揺らしたらカサコソざっざっざー雨のように落ちてくる落ち葉に歓声をあげていました。
あんなに暑かった夏ともさよならし冬を迎える準備ですね。秋から冬への季節の変わり目は、子どもの心身の成長の節目でもあります。その年令の成熟期を迎えるものですから運動会後はどの子も落ち着きを感じさせてくれます。運動会の自信もきっと成長にとっては大切なのだとつくづく思います。
 35年間保育の仕事をしている私でも、また改めて子どもの可能性は、大人の想像を遥かに超えることを確認し驚きと喜びに震えたものです。保育士の反省や感想文にも「目の前の子どもから学ぶことが多かった」「子どもの可能性に感動した」「出来ない子が努力した結果できるようになる。この過程を子ども自身が体得していくことがすごい」「挑戦することで自分で『やれる』という確信を持てることがすごい」などなど感動したことが綴られていました。
 大人も子どももお互いに認め合いながら励まし合っていることで、人と人とが大好きになるって良いですね。生きる力ってこんな日常から育まれていることが解ります。
 秋から冬へ、子どもの身体は温度の変化を敏感に感じるものです。洟垂れも多くなりますが、あまり厚着をせずにこの肌寒さは肌を鍛えるのに薄着を心がけてくださいね。
 ゆり、ひまわり組は一泊体験学習にもでかけます。秋の野山は子どもたちを懐深く迎えてくれます。県民の森でのどんぐり拾い、斜面登り、長い長い滑り台。青年の家での大きな風呂。そして皆で枕を並べて眠る。暗くなってくると泣きだす子もいますが、みんなで励ましながら朝を迎えたとき、またひとつ自信へとつながります。ひまわり組は「嘉津宇岳」に挑戦します。これまで30年間登り続けている山ですが、頂上から見下ろす名護湾の眺めは最高です。木登りで鍛えた園児たちはどの子も、てっぺん目指して登ります。達成感を味わうこともまた大きな財産。この季節でしか出来ない体験が待っている保育園です。
 秋の夜長、お迎え時間にはもう日が暮れ、焦ってしまいがちですがどうかゆったりとした気持で、出来る範囲で手作りの夕食を囲んで家族の団欒を楽しんでください。日々の暮らしが子どもにとってはとても大切な時間です。そして大人になってからの財産です。街が商戦巧みに誘惑する時期になりますが、一人一人の暮らしはマイペースでいきましょう。これは自分自身への独り言ですが・・・。                                       (園長)

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