自作の絵が空に舞う鯉のぼり ゆらり揺れる五月晴れ
 「伝わるよ目と目を合わせて話したら」これは児童福祉週間の標語です。
 子どもたちは、どの子も食い入るように大人の目をまっすぐに見つめてきます。そして身体全体で感情をあらわにします。喜び、嬉しさ、驚き、怒り表現。「イヤダッ」の拒否、甘えの表情、ガンとして動かない駆け引きのにらめっこ。背中で見せる寂しさ。飛び上がるほどの躍動。等々、子どもは表情で訴えるものです。子どもたちは、小さい頃にどんな表現をしても受け入れてくれる大人がいることで「自分はそのままで愛されているんだ」との感情が育つと言われています。たとえ悪さをしても愛してくれる大人がいる。このことをしっかりと子どもの心に届けるには、やはり「目と目をしっかりと見て話すこと」「しっかりと抱きしめること」これに尽きるのかもしれませんね。     
 新しい担任にも慣れてくると、どの年齢も、先生に甘えてきます。そして怒りの感情も、勿論出してきます。それはお互いに信頼をしているという表現だと、私たちは安心して子どもたちを受容するのです。新しい子どもたちも、そろそろ好きな居場所も見つかり徐々に保育園での遊びを満喫するようになりました。ボール遊びが好きな子、砂遊びが好きになった子。先生の背中やお膝が一番安心な子。先生と手を繋ぐだけでも心が落ち着く子。5月の連休明けの保育園には様々な子どもたちの姿があります。泣いても笑っても君が大切!爽やかなこの時期、自然体験にもどんどんでかけていきます。年長さんは厚生園の畑にもでかけます。畑の経験のない若い先生もいますが、先輩たちの力と知恵を借りながら、子どもと一緒に学びあえたらと願っています。
 さて、園の庭に鯉のぼりが掲げられた日、子どもたちは大歓声でした。ジャンプしたり高く手を広げたり、鯉のぼりと一体感を味わっているようでした。共同制作の作品を満足そうに、そして誇らしげに見入るのは、2階組の子どもたち。大きな紙に一人一人の手形を押して色とりどりに仕上げたのはゆり組。自分の顔を描いたのはひまわり組です。僕の・・・私の・・・自己中心的な社会から、他者と共同で創造の世界へと広がる時期に入ります。新学期初めての共同制作にこどもたちも満足しているときなのです。小さな子はそれを見て喜び指さし、子ども同士の話しも弾みます。
 児童福祉週間、そして母の日と続きます。家族の中でどちらも大切な存在。子どもたちもお母さんもそして家族が笑顔で過ごせる一年間を願いたいものですね。 園長          

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