毎年のことですが「暑いですねー」「今年は特に暑いですねー」のご挨拶が飛び交う夏本番突入です。ご父母の皆さんいかがお過ごしでしょうか?屋外での仕事をしている方にとっては厳しい厳しい太陽、焦げてしまいそうな熱射です。 
先日のことです。お迎えに来たパパの顔が真っ黒に日焼けしているのです。「まぁこんなに日焼けして!」と私は目をパチクリしてしまいました。薄暗い場所で出会ったら闇に溶けそうなほどの日焼けでした。大変なお仕事をしておられるのですね。
 さて、子どもたちは今のところは食欲もあり元気に遊びを満喫しています。朝の涼しい時間帯には、セミを追いかけたり、屋上の大型プールでたっぷり遊んだりしています。一階のクラスでは食事の前には必ず小さなプールに水を張り身体を清潔にし汗を流しながら体温の調整をします。もちろん子どもたちはキャキャと喜び、心も身体も開放され、心底楽しそうな表情を見ることができます。
 今回は「噛み付き」のことを考えてみたいと思います。1~2才の頃に起こる行動です。噛まれた子の歯形を見ると本当に心から「ごめんね」「痛かったね」の気持になります。保護者の皆さんにとっては、わが子が噛まれた時には言葉が出ないほどの痛みを伴うことでしょう。本当にごめんなさい。
1~2才の頃の発達の特徴は、何にでも興味を示し、探索活動が盛んなることや、ことばより前に衝動的に手が出たり噛んだりすることです。頭で考えるより先に衝動がこみあげるのですね。「貸して」「待ってて」「順番ね」など「待つ」ことはまだできません。それに、人が持っているものに興味を示し、横から突然奪ってしまったり、同じものを取りあいになったりと感情はほのおのように激しく放出してきます。その頃のいざこざの原因がほとんど「奪い合い」です。特にこの暑さが原因で子ども同士がぶつかり合うことも多くなります。それに加えて「睡眠不足」「食欲不振」「だるさ」「疲れ」などが残ると子どもなりに、気分が沈んでしまうのですね。そんな時、物の奪い合いがあるととっさに噛んでしまうのです。そんな時、噛まれた子は勿論ですが噛んだ子の心の中にも「痛み」があるように思われます。保育士は、噛まれた子の痛みも噛んだ子の気持ちも両方受容しながら、噛まれたこの痛みを相手に理解してもらう務めます。「噛む」ことを根絶することはおそらく無理でしょう。特効薬などあるはずも無し。保育士が根気よく子どもたちの気持に寄り添い、子ども自身にも分からない、いらつきや葛藤を抱きしめることしかありません。私たちは子どもの気持を受け止め子どもと同じ目線で理解して行けるよう頑張りますので、保護者の皆さんも深い気持ちで理解をしてくださり、見守ってください。心よりお願いをいたします。
 月も星も美しい夜空に、健やかな子どもたちの健康を祈ります。  園長石川

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です